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わっぱがまま 2008 自己満足がた 元旦


 皆様はお元気で、良いお正月を迎えられましたでしょうか。

ここ湯沢は暮れの30日夜半からの冷え込みで、毎日のように降り注いだ雪が40センチほど積もったでしょうか。
31日大晦日・一日元旦としんしんと降り続ける雪を恨めしく思っていました。
なぜなら 雪寄席を頼りにしていた同居人が風邪でダウンしてしまっていたからです。
毎年頼んでいたおじさんも体調が悪いとのことで、お休みしています。
棟(むね)違いの奥のアパートまで一手に引き受けてくれていたおじさんです。
そのおじさんに休まれると、わたしの家ばかりが奥のアパートまでも道がなくなってしまいます。
エルモのオシッコタイムの際に、奥のアパートの方まで行って見たら全然道がありません。長靴の上の方まで雪が積もっています。
奥のアパートの住人は、車椅子の方で体の自由が利きません。
この雪でさぞかし気を病んでいるのではないかと、心配です。
「何かの時には家の息子が居るから何でも行ってね」と言ってる手前、そのままにはしておけません。

  2日巻降り注いだ雪は、なおも降り続いています。
予報によると、明日まで降り続くとのこと。
でも新しい雪なのでまだそんなに重くはありません。
道幅は細くてもいいから、奥まで道をつけてみよう。
エルモにリードを3倍の長さにして玄関に繋留し、プラスチックのスコップで雪寄席を始めた。
隣の空き家まで何とかできた。
もう一軒空き家がある。その辺まで来たら もう 心臓がドキドキし息苦しくなってきた。少し腰を伸ばして深呼吸をし、右寄せから左寄せにスコップの持ち手を買えてもう一息。
「なんぎゃな~  まだだねがー? んだんなよなー この距離は意外となぎゃンだよなー!ー」などと独り言を言いながら、スコップを進めていった。
そうだ そう言えば 春先に「くさむすり」という記事を書いたときに、この距離を自分の歩幅で歩数を数えたんだっけ?そうそう その時は一番奥まで数えて88ッ歩だった。
今日は一軒手前でオワリなので、60ッ歩くらいかな…?。

 左端の敷地の境界線上は、高さ50センチほどのブロック塀で仕切られてある。
時々スコップで其の位置を確かめながら、つけている道が曲がらないように雪かきはなおも進んだ。

 その方はわたしの患者さんで、時々往療にきている。
 お話好きな方で 、雪寄席のおじさんも最近体調が余りよくなさそうなので、これから雪降りが続いたらどうしようと心配していた。「最悪の場合 車椅子の幅だけでも道があればいい」と言っていたことを考えながら何とか目的地までやってきた。
周りはもう 真っ暗に成っていた。
雪はなおもシンシンと降り注いでいる。
こちら側に来ると、更に何の明かりもない。
そのお宅の玄関がどこなのかわからない。
玄関の近くまで来たら、エルモを連れて来て、「エルモ 伊藤さん 伊藤さん 伊藤さんの玄関」って言えばそこでエルモは止まるので、エルモを連れて来ようかと思い、ふっと 顔を上げて 周りを見回した。
改めて何かの明かりがないものかと目を凝らして見回してみた。
でも 顔に雪が冷たく降り注ぐばかり…。

  そう わたしの目は 真っ暗闇の中での明かりそのものだけは、ぼんやりと見えるのです。
しかし その視野が非常に狭いため、視野に入った範中だけしか網膜に写さないのです。
っと その時! ぼんやりと明かりが映りました。
そう それは 伊藤さんの家の中の明かりだったのです。
其の明かりの温かく見えたこと!
そして ぼんやりとだけでも、明かりが見えることのありがたさを…
忘れかけていた、微かだけどまだ視力が残っていたことのありがたさを、かみ締めながら、伊藤さんの家の明かりを眺めていました。

 チョットダケしあわせな気分になったわたしは、もうひと頑張りして、元来た道を更に広げながら作業終了。
そして 不安そうに見守っていたであろう、えるもとその喜びを分かち合うかのように、お互いの背中の雪を振り落としながらはしゃぎまわりました。

2008年 わっぱがまま自己満足がた 元旦でした。
追伸
これは 元旦に下書きしていたものです。日にちにずれが生じてしまいました。ごめんなさい
by wappagamama | 2008-01-04 01:20
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