寒かった札幌での二週間滞在中、 衣類の準備が甘かったことと、出発前の多忙が続いていたことが重なり、いまいち調子が出ないままに、二週目には風邪の症状に侵されてしまっていた。
日中はともかく、夜になると寝汗をかき喉鼻が痛い。 夕食後に飲んだ風邪薬が聞いてそのままベットに入り目覚めると夜中の12時か1時ころ。あわてて起きて全身着替えをし、汗を拭いてから頭からバスタオルをかぶり、エルモの排便にベランダに出る。 隣室の訓練生の方や、当直の先生に気づかれないように「抜き足差し足忍び足」 ベランダに出れば夜風がさらに冷たく肌を刺す。 「エルちゃんごめんね おしっこ我慢させてしまったね。 こんなことを繰り返していたからなおさら風邪がよくならない。 娘の結うことを聞いて防寒議を持ってくればよかったぁ と後悔しきり。 二週間の訓練課程を無事修了して、往復で購入していた25日の飛行機のフライト時間に間に合わせて、空港に向かった。 リムジンバス到着のところまで空港スタッフに出迎えていただくためバス到着予定を電話連絡していた。 バスは時間通り空港到着。 それらしいスタッフがなかなか迎えに来てくれない。 その様子を見ていたバスの運転手さんが「寒いから中に入っていたほうがよいよ」と建物の中に入れてくれた。 それでも、迎えに来てくれたスタッフが気づかなかったら困ると重いぎりぎりのところで発って待っていたがこない。 10分が過ぎても来ない。サポートカウンターに電話してみた。さらにそれから7・8分くらい発った廊下「柿崎様ですか」と現れたのが男性スタッフ。 担当の女性は違うバス停に迎えに行ったらしく「大変お待たせいたしました」とやたら優雅な口調で現れた。 札幌滞在中最後の最後のだめおしで、身体のシンまで風邪(東洋医学擁護では、風邪のことを(ふうじゃ)という)に侵されてしまった。 もともと風邪気味で熱っぽいところに、冷たい吹きっさらしの強い風が体を硬直させていた。 そのうちおなかがきりきりしだし、トイレに行きたくなっていた。 「アジャァ」トイレに行きたいんだけど、男性か? 仕方がない緊急を要するのだからとりあえずつれてってもらおうか? と思ったとたん、「かわいいわんちゃんですね 札幌へはご旅行ですか」などと社交儀礼の会話がはじまった。 「すみません 急いでいるんですけど トイレにつれってっていただけませんか」「はいわかりました それでは 女性スタッフと変わりますね」とゆったりとした上品な口調で、マニュアル通りの回答が返ってきた。 そちらのペースでことを運ばれてしまったら大変なことになってしまうかもしれない こんな場合とりあえず目的を達成しなければいけない。それには、こちらが緊急を要している事実を伝えなければいけない。 何とか目的を達成したものの、終了後の個室の操作がこれまた難儀なこと。 たいていの場合多目的トイレ(車椅子でも入れるようなゆったりとしたスペースになっているので、むしろ視覚障害者にとっては慣れないと難しい) ペーパーがどこにあるのか・手洗いがどこにあるのか・出入り口の戸を開けるボタンはどこかなどなど・ひとつひとつ手で触って探さなければいけない。 たいていの場合構造は似たような場所にあるのでそのつど教えてもらわなくとも何とかなるものだが、そのときはどうしてもドアの開閉ボタンが見つからない。その前に呼出しボタンを見つけてしまった。 試しに押してみた。「どうなさいましたか」と返ってきた声がさっきの男性の声。 「ん?なしておめまだそんたどごさいるなよ」と首をかしげた。 普通これだけの時間があったら女性スタッフと交代できたろうに?…。 緊急を要していると伝えても「はいここから右へ45度曲がります」と曲がるたびに角度を頭で計算してから言葉を発する時間に微妙な時間差を漢字ながらもお付き合いしていなければいけないと感じることもある。のは私のわがままなのでしょうか?…。 世間様のマニュアルにはなにか不思議なものを感じてしまう。 サポートを必要とする立場の人間とそのマニュアルを作る側の人間の間に何か微妙なずれが生じているように感じることがよくある。 それに一時期とは違って、最近はチョットだけそんな業界に、気持ちのたるみというか、危機管理が薄れてきているのではと随所に感じた旅行だった。 それは私自身を含めてのこと…
by wappagamama
| 2013-06-02 11:44
|
お気に入りブログ
リンク
以前の記事
2018年 10月 2018年 03月 2018年 02月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||