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あきたで初の視覚障害者裁判員に



 同居する長男(当時50歳)を金属バットで殴って殺害したとして殺人罪に問われている秋田市の無職、田口脩吉被告(79)の裁判員裁判の初公判が7日、秋田地裁(馬場純夫裁判長)であった。裁判員は選任手続きで選ばれた男性4人、女性2人が審理に臨んだ。1人は視覚障害者で、点字資料などが用意された。
 起訴状によると、田口被告は昨年11月12日午後6時ごろ、夕食を食べていた長男の頭や顔などを金属バットで殴り殺害したとしている。田口被告は「(間違い)ありません」と起訴内容を認めた。
 冒頭陳述で検察側は、事件1カ月前にも長男を殺害しようとしたことなどから計画性があったとし、逃げる長男を追いかけ何度も金属バットで殴った執拗さを指摘。弁護側は、病気の長男の面倒を見ながら、自身も高齢化し体調を崩す中で、長男の将来を悲観して犯行に及んだと主張した。
 証拠調べで検察側は、遺体の写真を裁判員の手元のモニターに提示。傍聴席には見えないが、裁判員の中には目をそむけたり、被告の様子をじっと見つめる人もいた。
 また検察側の証人として被告の妻が出廷。「(長男は)素直で何でも言うことを聞く、優しい子だった」と話す一方で、「田口を許してください」と涙声で訴える場面もあった。証人に対し、裁判員からの質問はなかった。
 この日午前にあった裁判員選任手続きには、参加義務のある裁判員候補者30人のうち25人が出席した。県内であった過去5回の裁判員裁判と出席率はほぼ変わらないという。2人は辞退を希望して認められた。裁判員6人のほか、補充裁判員が男女1人ずつ選ばれた。また、視覚障害者が裁判員に選ばれたのは県内初で、検察側は口頭で説明を尽くせるようリハーサルするなどして準備したという。
 8日は午前10時に開廷。被告人質問などがあり、同日結審する。
by wappagamama | 2011-06-10 15:46
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