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歩行チェック


前回の記事の続き。

研修会での歩行チェックは、いつもの年と違って今回は気が重かった。

 なぜなら、エルモは最近盲導犬としての出番が極端に少なかったので、緊張感が薄れてペット化しつつあった。
そのことが協会の先生に知れてしまうことが正直言って心配だったからである。
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 でもそれはキチントチェックしてもらって軌道修正しておかなければ自分の外出が危険にさらされると言うことになるので、ごまかして逃げているわけには行かないことである。
といいつつも、気が重いのは確かである。

ここ  最近はエルモの誘導で外出することも増えてきたが、よほど気を引きしめてかからないと大変なことになりかねない。

外出前にはフリータイムとお仕事タイムの切り替えのために、服従訓練(交通訓練)をいつもより厳しく行なわなければいけない。
だがなぜかエルモはその服従訓練の基本が出来ていない。
今回エルモがペット化しつつある状況を、何とか打破しなければと、繰り返し服従訓練をしている矢先だったが、まだまだ未完成である。
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 そんなときの歩行チェック。当日わたしとエルモの歩行チェックの番が回ってきた。交流センター「スマイル」から外へ出て、周辺での路上を歩行開始。
この日のために 市へ陳情して設置してもらったと言う、真新しい点字ブロックが足元で主張していた。
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 最初の交差点をまっすぐ進み横断したところで左の歩道に曲がるところまでは無事クリヤー。
道路の右側の歩道を直進し、次の横断も直鍼の位置で止まらなければいけないのに、エルモは勝手に左側の横断の位置に向った。
指導員のKさんいわく「左側の歩道にはエイミスが歩いているのでエルモはさっきからそっちの方を気にしているとの事。
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「あじゃー? やっちゃったー」とわたしは我に返った。

 そうだ そういえば 歩行前のチョークもかけずに、ブログ用の写真を撮ってもらおうと人を探したりして、私自身気持が浮ついていた。
そんなわたしの浮ついた気持を察知しているエルモも自由な行動に成ってしまったのだ。

そうこうしているうちに、わたしの右足が何かに触れた。
痛くも痒くもなかったが、エルモの緊張感を持たせるため「のー! エルモ痛いよ 気をつけなさい!」と少し強い口調で一連の動作を行なった。

とたんにエルモは我に返り、シャキッとなってお仕事モードに入った。
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 指導員のKさんのひょうかは、最初の柿崎さんのエルモに対する声がけはメリハリが無く漫然としていた。
足に物が触れたときの注意をしたときからエルモは変化しましたね」と短いことばながら真髄をついていた。

 盲導犬がよくなるも悪くなるのもユーザー側にも立派な原因があルこと。
個体差や能力や持って生まれた正格や・体質的な問題などどうしようもない点もあるのも確かではあるが、盲導犬として訓練をクリヤしてきた盲導犬なのだから、わたしももう少し心を入れ替えて付き合っていかなければと反省している。
by wappagamama | 2009-10-05 19:46
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