川原治療員に通い始めて、昨日で17回目。 そのかいあってわたしは なんとか仕事が出来るようにまでになった。 さて わたしがこのように せっせと大仙市まで通えたのは、何をいわんやわたしの息子が車で連れて行ってくれたからな訳で、 なんだかんだいっても 彼がいなかったらどうなっていたんだろうと思うと、今はただただ 素直に感謝 感謝。 通院10回目の時、彼がこう言った。 「腰が痛いから 俺も鍼してもらおうかな?」 鍼治療の大嫌いな彼が、自分からそんなことを言うなんて、よほど痛いのだろうと察したが、それにもまして、通い始めて1回ごとに、わたしが変化していく様子をまのあたりにして、彼は何かを感じ取っていたのだと思う。 わたしが11回目の施術を受けたときは、彼も川原治療院の新患として、まな板の上の鯉と化していた。 そのときわたしはある願いを抱いていた。 息子の施術の様子を、ベッドサイドで見学させていただけないものかと…。 でも 川原先生にお伺いを立ててからでなければと、躊躇していた。 とそのとき、息子と 河原先生がほぼ同時にコンナことばを発した。 「かあさんも そばで見ていれ?」 息子は 「見て覚えていって、 家に帰ったら俺にやって?」とのこと あれほど わたしからの施術を嫌がっていたのに、わたしの鍼は全く信用していなかったのに?…。 この心境の変化はたいしたもんだ!と 一人でにんまりしていたわたし。 そして河原先生も「ンダンダ 柿崎さんも一緒に診て、息子さんさやってけれ?」とのこと。 同業者であり、しかも数少ない同じ経絡治療か。 人によっては敬遠されても当たり前。 その寛大なことばに甘んじて、わたしは早速ベッドサイドに立った。 治療ベッドに横たわった息子は、仰向けもままならない状態。 ましてやうつ伏せなどとは全く持って不可能。 「一番楽な姿勢でいいよ」との 先生のことばにやっとのおもいで左側臥位になった。 その様子を見ていたわたしは、その時はじめて息子の腰痛のひどさを知った。 春ごろから同じ姿勢でしか寝られなかった事。 歩く姿勢も、斜め45度に上半身を傾けなければ、歩けないと話している。 一緒に暮らしていても、顔色も 姿も、確認できないわたしにとって彼のそのことばは悲しかった。 わたし 「わたしは見えていないんだから、ちゃんと話してよ」 川原先生「んだんだ ちゃんとしゃべらにゃばわがらにゃだ?」 表情も 顔色も 姿も 様子も分からなくて、その上ろくにことばさえも交わすことが無ければ、何を持って意思の疎通を図ればいいのか…。 一緒に暮らしていても、相手が何を考えているのか判らないことは、エモイワレヌ不安に陥ってしまう。 脈診、腹診、切診と先生の指示に従って、息子の体を触診していたときは、腰の痛みと不安感で彼の体は冷や汗と体温のバランスがひどく悪かった。 施術も後半に差し掛かったころには、冷や汗も引け、下半身の冷えも整い、全身がサラットふんわりと温かくなった。 これは 正に全身に気が充実した証拠。 経絡治療の本髄である「気の調整」の効果が明らかとなったことを証明している。 約数十分の施術を終え、ベッドから降りた息子は、いきなり歩き出した。 そして「あ 体の傾きが大分治った」と足踏みをしている。 それから 週に二回ほどの間隔でわたしと一緒に施術を受けている。 昨日で彼は7回目。 大仙市からの帰り、ちょっと買い物によった息子は、車に戻って腰を下ろした瞬間「あれっ? 今気が付いたけど、おれ歩いているとき体お斜めにしにゃ出、マッスグ歩いでいだっけ?」と言っていた。 斜め45度からの苦しい姿勢から、いつの間にか、普通の歩き方に変わっていた息子の声は笑顔だった。 そして今回川原治療院に通った事によって、その治療効果は色んなところに変化をもたらした。 精神的 身体的に相乗効果をもたらし、お互いが素直に会話が出来るようになり、意思の疎通も潤滑に成ってきた。 息子は腰痛が治ればいいと思って通っていると思うが、わたしてきには、密かに精神的な安定と潤いを期待していた。 今回 河原先生のお陰で、わたしたち親子の得体の知れない苦しみから救い上げていただいたことに、こころからの感謝を申し上げたい。
by wappagamama
| 2009-07-31 10:41
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