人気ブログランキング | 話題のタグを見る

すすき・コスモス・赤とんぼ


治療を終えた患者さんは、身支度を整えた後、枕のタオルやバスタオルなどをたたみ、ベッドメーキングをしてくれる。
時には落ちている針やお灸の燃えからなどもそれぞれの処理場所に処理をしてくれる患者さんもいる。
その間わたしはといえば、その患者さんに使用した使い捨ての鍼灸の処理をし、テーブルの上を片付け、次の患者さんを迎える準備をしている。
狭い治療室ではあるがわたしにとっては大切な空間である。
そんなとき身支度を終えた患者さんは治療室の窓辺に立ち、外を眺めながらこうゆう「あらー ススキの穂に赤とんぼが… ええごどー?」
その一言でわたしの脳裏にはすがすがしい秋の景色が駆け巡る。患者さんとの何気な
いそんなひと時がわたしは大好きです。

 今は初秋。ススキの穂に赤とんぼが青空にゆれている様子…
でもこのシーンには、残念ながら匂いも音もない。
患者さんが何気なく窓の外に目をやり、何気なく言葉にしてくれたことが、私の脳裏に記憶が蘇るのです。
なんてステキナ一瞬でしょう。

 梅雨時、窓辺には アジサイの花がたわわに咲き乱れる。
この季節はムシ暑さで気持がめいってしまうこともある。
でも 湿度90パーセント以上の空気中に、窓辺のアジサイが、部屋一杯に芳醇な香りで満たしてくれる。そんな季節も、患者さんたちは、むらさきの額アジサイが見事に咲いていることを教えてくれる。
そして、時には「しぇんしぇ 花バサミを貸して」と、一抱えのあじさいを切ってく
れ、首が重くなって座りの悪いアジサイを、花瓶に生けながら思わぬサプライズに大喜び。

 だが そのあじさいが満開になるころには、大きな足長蜂が飛び交うようになり、怖くて網戸はひらけなくなってしまう。
治療中も網殿直ぐ外ではブンブンと足長蜂の羽音が聞こえている。

我が家の治療室の窓辺の様子を文章にしてみました。
文面だけで聞いていると、美しい自然のイメージですね。
でも 実際はそうではありません。
本当のことを言わないで、イメージの世界にお任せしていたほうが良いのかなとも思いますが…。

北側の隣には、人が住まなくなって、十年以上のりっばな家があるのですが、今 流行りの古民家にはもってこいの広い庭付きのお屋敷が、荒れ放題と成っています。
さっきから登場している、すすきもあじさいもぜーんぶ隣の家のものです。
ついでに、「かなへびでも出てくればお話の内容は完璧になるんだけどなー…。」
でもまぁー 足長蜂で我慢してもらいましょう。


追伸
タイトルのコスモスが登場しませんでした。ごめんなさい

毎年毎年 大好きなコスモスを植えていたのですが、以前の記事に書いたように、春に長期留守をしていたので今年は植えないでしまいました。
植えていたら、今 がさかりだったろうなぁーと、チョッピリ寂しい思いをしているので、タイトルにだけ載せさせていただきました。ゴメンナサイ
by wappagamama | 2007-09-06 20:40
<< チョット 町さ用足しに… PA... パソコンのデモンストレーション >>