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日盲連ニュースより


1.「糖尿病連携手帳」知って*室蘭で21日研修会

 室蘭保健所などは、糖尿病の治療状況などを記入する手帳を患者が持ち歩く「糖尿
病連携手帳」の普及を目指している。合併症を予防し、効果的な治療につなげるのが
狙い。歯科や眼科といった個別の医療機関への周知不足などが課題となっており、2
1日に室蘭市内で研修会を開き、道のモデル事業として進めている旭川地区の事例を
学ぶ。
 糖尿病は腎症、網膜症、神経障害が3大合併症とされる。腎不全は人工透析が必要
になる。網膜症は眼底の細い血管が破れて、失明の恐れもある。神経につながる血管
障害は感覚まひで痛みを感じず、足の先などが壊疽(えそ)になる場合がある。
 手帳は、こうした合併症を防ごうと、日本糖尿病協会(東京)が発行し、医療機関
が糖尿病患者に無料で配布している。血糖値や腎臓機能の状態、眼底検査、歯の状態
といった検査データや食事療法の指導の有無などを記入。患者がかかる各医療機関
で、互いに書き加えられるのが特徴だ。
 室蘭市内は総合病院や一部の開業医などで配布している。しかし、患者が手帳を携
帯しないケースがあるほか、歯科や眼科など患者のかかりつけ医へ浸透していないこ
とも課題となっている。
 旭川地区では2013年から、道のモデル事業として連携事業を開始。現在、旭川
市内を中心に87医療機関が参加、手帳を介して総合病院とかかりつけ医が患者の状
態を把握している。
 こうしたことから、室蘭保健所と西胆振保健医療福祉圏域連携推進会議糖尿病専門
部会は14年3月から勉強会を開始した。21日に胆振総合振興局で開く研修会では
旭川医大の糖尿病認定看護師や糖尿病療養指導士が手帳連携について報告する。
 室蘭市医師会の理事で同専門部会の生田茂夫部会長は「糖尿病は歯や目、腎臓にも
影響が出る病気。患者さんの情報を共有し総合的に診ていきたい」と話す。
 研修会は医師や歯科医師、薬剤師、看護師など専門職が対象で無料。問い合わせは
同保健所企画係(電)0143・24・9844へ。
 
2.視野が急激に狭まる目の難病 レーベル病に有効物質

兵庫医科大など治験 「イデベノン」、患者半数が改善
 兵庫医科大(西宮市)などのグループが、目の難病で見える範囲(視野)が急激に
狭まる「レーベル病」の患者に対し、「イデベノン」という物質を投与した結果、約
半数の患者で視野が改善したことが20日分かった。医師主導による臨床試験(治
験)の一環。これまでにイデベノンによる視野改善の報告は例がないという。治験を
継続し、治療法としての確立を目指す。
 レーベル病は、細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアの働きが低下する「ミト
コンドリア病」の一種で、厚生労働省の指定難病。遺伝性で比較的若い男性に多く、
急激な視力低下を生じ、視神経が萎縮する。初期は周辺部の視野はあるが中心部が見
えないことが多く、重症化すると失明することもある。根本的な治療法は確立されて
いない。
 イデベノンは、サプリメントとして有名なコエンザイムQ10と構造が似ている化
合物。欧州でもレーベル病治療薬としての研究・開発が進んでいる。
 グループは、ミトコンドリアのエネルギー代謝を改善させるとされるイデベノンに
着目し、2013年から治験を開始。イデベノンを半年間投与し、投与開始から1年
間経過を観察した。その結果、患者の目(9人18例)の半数で視野が改善し、視神
経の感度も約4割が改善した。治験はこれまで32人に実施。来年9月末までに50
人程度の参加を見込み、さらに有効性を確認したいという。
 治験の中心を担う兵庫医科大眼科学の石川裕人講師(41)は「視神経は一度障害
されると元に戻らないとされてきたのに、視野が改善したのは大きな成果。なぜ改善
したかの仕組みも解明したい」と話している。
〈レーベル病の頻度とイデベノン〉レーベル病の頻度は不明だが、ミトコンドリア病
全体では英国やフィンランドで10万人に9~16人いるという報告がある。イデベ
ノンは、日本国内では脳代謝・精神症状改善剤として1986年、医療用医薬品に承
認されたが、98年の再評価で有効性が証明できず、承認が取り消された。
by wappagamama | 2016-01-23 10:26
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