盲導犬刺傷事件のその後…

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福祉関係記事2本目次

1.県内障害者広がる不安 自立阻害を指摘-埼玉・盲導犬刺傷事件
2.ほえぬ盲導犬「誤解」 「訓練は虐待では」理解なき声

以下、本文です

1.県内障害者広がる不安 自立阻害を指摘-埼玉・盲導犬刺傷事件
2014.09.05 静岡新聞 朝刊
 埼玉県で7月、盲導犬が何者かに刺された事件は、静岡県内の障害者の間にも不安
を広げている。障害がある人をさまざまな形で支える「補助犬」の認知度は近年、一
般的にも高まってきたが、今回の事件は同じような悪質行為の呼び水になりかねな
い。補助犬をパートナーとする人たちは卑劣な犯行に憤る一方、「大多数は理解ある
人々。温かい目で見守って」と訴える。
 NPO法人「県補助犬支援センター」(静岡市葵区)によると、県内は全国的にも
補助犬への支援体制が充実していて、現在は盲導犬約50頭、介助犬3頭、聴導犬2
頭が、障害のある人たちと生活をともにしている。過去には補助犬の身体にガムを付
けられたり、チョークのようなもので落書きされたりといった嫌がらせもあったが、
最近10年はそうした被害はほとんどないという。
 県内に限らず全国的にも社会のバリアフリー化や市民の理解が進んだのは確か。そ
れでも、事件は起きた。
 自身も14年前の交通事故で視力を失い、現在はラブラドルレトリバー「ニーナ」
(雌4歳)と暮らす同センターの川口綾理事長(40)は「盲導犬を傷付ける必要が
どこにあるのか。影響を軽く考えているとしか思えない」と悔しさをにじませる。補
助犬への嫌がらせは単に動物愛護の面から問題であるばかりでなく、障害者全体の自
立を阻害しかねないとも指摘する。「障害によって、引きこもりがちな生活を送って
いる人はまだたくさんいる。こうした事件が起きると、これまで以上に外出をためら
う障害者もいるかもしれない」
 危惧されるのは模倣事件の多発や、社会の流れに逆行した差別の広がりだ。実際、
インターネット上の掲示板などでは一部に心ない書き込みもみられる。ただ、川口理
事長は「ほとんどの市民は私たちに寄り添ってくれている。障害者が安心して再びま
ちを歩けるように願いたい」と話す。

2.ほえぬ盲導犬「誤解」 「訓練は虐待では」理解なき声
2014.09.05 大阪夕刊 1頁 総合1面 写有 (全1,267字) 
 ■「人を疑わないオスカー、驚き大きく」
 埼玉県で7月、盲導犬のラブラドルレトリバー、オスカーが刺された事件。犯人へ
の怒りが高まる一方で、「盲導犬は何をされても声を上げないように訓練されてい
る」という誤解が広がり、「かわいそう」「動物虐待では」といった声が盲導犬の育
成団体などに届いている。盲導犬のパートナーに心ない言葉が浴びせられるケースも
あり、関係団体では「全くの誤解。パートナーたちの心も傷ついている」と話し、対
応に苦慮している。
 「事件の報道後、盲導犬を連れて入った飲食店でいきなり『盲導犬はかわいそうや
な。何されてもがまんする訓練されてるんやろ』と言われました。悔しく悲しい思い
です」
 盲導犬のパートナーたちの組織「全日本盲導犬使用者の会」の副会長、深谷佳寿
(ふかや・よしかず)さん(43)はそう話す。
 深谷さんだけではない。同会には、「街を歩いていたら『盲導犬はかわいそうと言
われた』」「電車の中などで聞こえよがしに『踏んでも鳴かないらしい』とささやか
れた」といった会員の声が数十件寄せられているという。
 また盲導犬を育成する関西盲導犬協会(京都府亀岡市)にも、「刺されてもがまん
するような訓練をするな」「動物虐待」といったメールが届いているという。広報担
当の藤本喜久男さん(49)は、「盲導犬になるには、人の指示に従ったり、横につ
いて歩いたり、人を誘導したりする訓練はありますが、何をされてもほえない訓練な
んてありません」と悔しさを込めて話す。事件の報道後、そうした誤解を解くことに
数日間、忙殺されたという。
 病気で失明し、現在は盲導犬と暮らす落語家の桂文太さん(62)は「盲導犬は
ハーネス(胴輪)をしているときは、信号や曲がり角で止まってぼくの指示を待ちな
がら安全を守ってくれています。でも家に帰ってハーネスを取ったら、甘えますし、
うっかり尻尾を踏んだら怒ってほえます」と説明する。「街で盲導犬とパートナーを
見かけたら、普通に前をよけてもらえたら、それがいちばんありがたい。親身な見守
りのある社会になってほしい」と話す。
 深谷さんは、事件で刺された盲導犬が鳴かなかったのは、「人間を疑うことを知ら
ない盲導犬にとって、痛いことより、自分が人間に襲われたことへの驚きが大きかっ
たからではないか」と考えている。「パートナーにとって、卑劣な犯人が逮捕されず
模倣犯の脅威がある中で、いわれのない誤解で『盲導犬はかわいそう』と決めつけら
れている。盲導犬は自分の体の一部のような存在です。パートナーたちの心はさらに
傷ついています」
 関西盲導犬協会によると、盲導犬は、生後1歳までボランティアの一般家庭で育
つ。その後の約8~10カ月にわたる訓練センターでの生活の中で、攻撃的でないな
どの適性を見極められた上で、盲導犬となる。パートナーと約1カ月にわたる共同訓
練を経て、社会に巣立つ。
 日本盲人社会福祉施設協議会によると、全国の盲導犬の実働数は、平成26年3月
31日現在で1010頭。
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by wappagamama | 2014-09-06 19:43
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