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柿崎妙子治療院日記「最悪なときにだけ拝み倒される持病もちの患者」


わが治療院のことを「私の駆込寺」と言ってくれる一人の常連患者さんがいる。

その人は 40歳になったばかりの恐ろしく元気のいい女性患者さんである。
持病を抱えているため定期健診と投薬を続けながら3所帯ぶんのお世話と家業の仕事をこなしているバリバリのゴット姉ちゃんである。

 その3所帯のご家族が小説の材料にでもなるような恐ろしく個性的なかたがたばかりである。
個人情報の何とかというのに引っかかりかねないので詳しく話せないのが残念であるがこれまた仕方がない。
その3所帯の中心となっているお母さんも持病を抱えていて病院のふちから上がれないでいる人である。
今回このお母さんの体調が悪くなったことで、心配したその娘のゴット姉ちゃんが、私のところへ半ば強制通院させることになった。


 それが暑い盛りの8月のこと。
もともとメニュエル病の持病と戦っているこのお母さんは、若いころから兄弟のような付き合いをしてきたという、ご近所のお医者様を、私から見たら新興宗教の教祖様かはたまた幼馴染の悪がきのように悪態をついていたりなんとも不思議な依存心でつながれているように感じる。
今までも 時々具合が悪くなったといっては、娘に強制送迎されてやってきていた。
それも長くて5・6回、あるいは2・3回でやめてしまう。
私にとってはそうゆうタイプの患者さんは正直言ってあまり歓迎できない。
なぜなら、ながねんの持病を抱えている患者が、主治医との密着度の、自慢話を平常心で聞いていなければいけない。
にもかかわらず、「どうにもならなくなったから助けて、こうなれば柿崎さんで泣ければだめだ」とそのつどそのごっとねえちゃんに頼み込まれていた。

 今回そのいつものパターンで駆け込んできたときのそのお母さんの症状はこうだった。
1・耳が全く聞こえなくなった。(本人の言葉)
2・めまいがひどくなって起きていられない。
3・食事が喉を通らない。
4・夜不眠に悩まされていた。
5・主婦でありながら食事の準備ができなくなっていた。
6・よるトイレに一人で行けないためだんな様を足で蹴飛ばして起こしていっしょに言ってもらっている。
体を起こして手を使えない、大きな声が出ないので起こせない。
などなど出るわ出るわ、これほどまでに状況が悪化するまでよくもまあ我慢していたもんだと正直言ってあきれて開いた口がふさがらない。
其のつど、「少しまじめに通わないと後々大変だよ」といっっていたけどどうせまた2・3回も通って 少し楽になったら、また来なくなるだろうと思っていた。
ただで治療をしてあげられるわけではないので、それは患者さんの意識支台なので私も無理には進めない。
ただし、自分の体は自分でなければわからない、苦しいのもつらいのも自分だから、体が体節かそれとも家族が体節かそれとも他の雑用に振り回されて時間を作れないかはたまた治療にかける資金がもったいないか。
何が大事なのかはその患者さん児心が決めることである。
どうしても今自分はこの状況から脱出したいと願うなら、そのときは私だって料金の相談に応じてやってきている。
患者さん自身がイカに真剣に病気を治そうとしているかという心構え支台では、私はどの患者さんにも真剣に取り組んできている。


このような数々の症状を聞いてまずびっくり! そして脈診をしてまたまたビックリ
これは今までのように2・3回か4・5回で治療を中止したら、この人はこの先用意じゃないことになると確信した。 
心を鬼にした、今までのようなやり方では私は責任もてない、こんな状態をいつまで続けているつもり?この状態からあなた自身が脱出したいと願うなら最低一週間 いや10日あるいはそれ以上かかるかもしれないけど毎日通わなければ、私は責任持てません」と強い口調で訴えた。
何十年もの長きに渡って、付き合ってきたその病気なのだから半月や一ヶ月で治るとおもわれても正直困る話である。
だがだが、患者さんがその気になって治療を続けたいと思うなら、私の立場としても誠心誠意尽くす覚悟はある。
私の立場として伝えることは伝えた、あとは 患者さんがどう考えるかである。


V
by wappagamama | 2013-11-10 13:03
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