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oちゃん 障害超え旅行会社オープン


 全国47都道府県を単独で旅行した全盲の写真家大平啓朗さん(32)が、障害や年齢を問わず誰もが楽しめる旅行「ユニバーサルツーリズム」の普及を目指し、ツアーの企画や施設紹介などを行うサービス会社「ふらっとほ~む」を起業した。「障害で外出を恐れる人と、サポートの仕方が分からない人の溝を埋めたい」と、自身の経験を生かした情報発信を目指す。17日に事務所を函館市中島町の中島れんばいふれあいセンター内に開設する。
 大平さんは2003年に薬品の誤飲で視力を失った。失明後も、においや音などを頼りに撮影している。障害者を間近で見てもらうことなどを目的に、09年から1年間、1人で全国を回った。
 旅を通じ、「社会は健常者のペースでできている」と痛感。「バリアフリー」をうたう施設は多いが、点字ブロックのある場所が分からない。手すり付きで広々とした多目的トイレも、流す場所や鍵の開け方が分からなければ、視覚障害者には不向きだ。「障害者、健常者双方が欲しい情報を分かり合える橋渡しになれれば」と、会社設立の準備を進めた。
 社名「ふらっとほ~む」には、「ふらっと気軽に入れる」ことや、英語で「平ら」を表す「flat」、外に踏み出す起点となる「プラットホーム」になるようにとの思いを込めた。現在、NPO法人の取得申請中だ。
 社員は、大平さんのほか2人。旅行会社の協力のもとでツアーを企画したり、大平さん自身もガイドを行う。アイマスクを着用した、視覚以外で感じる街歩きなど、誰もが楽しめるユニークな旅行を提案したいという。
 道南の宿泊施設や飲食店などで、段差や手すりの有無や便器の高さ、アレルギー食への対応などを調べ、ホームページで公開も予定。事務所では自身の写真を展示販売するほか、点字作成のサービスや講演なども行う。大平さんは「函館は人気の観光地。来たい人が来られる街になるよう、情報を発信していきたい」と意気込んでいる。問い合わせは19日以降に同社(電)0138・87・0817へ。
by wappagamama | 2011-12-24 17:32
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