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綾ちゃん


 陸前高田市から非難してきている、同級生の綾ちゃんを励ます会が行われた。

 五十数年ぶりで、中学のときの同級生綾ちゃんとは、卒業以来還暦の同窓会で出会ったとき以来、今回で二回目。
音信不通のまま、お互い人生の大半をすごしてきた。
前回でも書いたように、転校生だった綾ちゃんはともかくとして、湯沢で生まれ育ち数十年ぶりで、再び地元生活に定着しているわたしでさえも、ほとんど同級生とは縁がなかった。

 今回このような大災害が発生したことにより、誰もがみんな心がひとつになった。
半世紀以上も音信普通だった同級生でさえ心がひとつになった。
世話役さんのお陰で話がとんとん拍子に決まり、10人ほどのメンバーが集まった。
綾ちゃんもわたしも友達が少なかったので、参加してくれた人の名前を聞いても顔が思い浮かばなかった。
最初は正直言って名前を聞いてもわからなかったが、そのうち話しているうちに、同じクラスになったことのある人の顔が少しずつよみがえって来た。
それもみんな、中学・小学生のころそのままで…。
「ずるいなぁ…、私だけ年取った顔そのまま見られているの…」
と思っていたが、そのうち、声が みんなそれぞれ おばさん声?… 笑い声も…、しゃべり声も…おじさん声…
いつの間にかみんな 年 相応に同調しているではないか?…(わらい) もちろんこの私も…
誰かが言った、」もう 来年は「こき」だよ」と…。

聞けば、 こんな狭い市内に、同級生は結構存在していた。
知らなかったのは私だけ…。
交われない自分がいることに改めて感じたが、綾ちゃんのお陰でこのハードルが乗り越えられたら?…。
綾ちゃんがいてくれたら、この先私も何か変われるのではと、不思議な綾ちゃんの人柄に、言い知れぬ思いが込みあげてくる…。

あの 未曾有の大災害から着の身着のままで逃げ延びてきたこの小柄な綾ちゃん。半身不随の旦那様と息子さんの3人で命からがら逃げ延びてきた綾ちゃんの武勇伝には、みんな励まされていた。

アレッ? これは 《綾ちゃんを励ます会》だったんではなかったかな?…。
半世紀の時空を越えたその日は《綾ちゃんに励まされた会」となっていた。

  子供のころのおっとりしたあの綾ちゃんと同一人物とは思えないほどの、「浜のおかみさん」という チャキチャキで明るく快活なその姿は、人生の歴史を感じさせられた。 

ご主人の病気を心配して、お風呂・布団・温かいご飯を食べさせてあげられると、実家に非難してきた綾ちゃん。
被災地に仮設住宅ができるまで、ここでがんばると明るく気丈にくったくなく語る綾ちゃん。
by wappagamama | 2011-04-26 21:13
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