人気ブログランキング | 話題のタグを見る

被災の視覚障害者へ白杖寄贈


浜松のNPO 被災の視覚障害者に白杖寄贈へ
 災害時、白杖を持たない視覚障害者は命に及ぶ危険が迫る。東日本大震災の被災地で不自由な生活を送る視覚障害者のため、浜松市のNPO法人が22日、白杖約150本を現地へ寄贈することになった。NPOで働く視覚障害者らが、被災地の視覚障害者に思いを寄せ、急きょ製作した。NPOのスタッフは「健常者以上に不便を強いられる視覚障害者に、勇気と安心を与えたい」と意気込んでいる。
 このNPO法人は、視覚障害者向けの用具を作る「六星ウイズ半田」(浜松市東区、斯波千秋代表)。「白杖メーカー」として国内随一で、全国シェア6割にあたる年間1500~2000本を製作している。ここで働く視覚障害者ら7人が14日から製作を進めてきた。
 視覚障害者にとって、白杖は「目」の代わりになるだけでなく、健常者に視覚障害を知らせる「サイン」にもなる。実際、阪神大震災の直後に、斯波代表の主宰する市民グループが避難場所に計500本の白杖を送ったところ、視覚障害者の負担軽減に役立った。
 一方で、白杖を失うと、移動が困難になるだけでなく、避難所での張り紙などで掲示している文字情報が伝わらず、時には命にかかわるトラブルも起こり得るという。
 斯波代表によると、阪神大震災(95年)の際、避難所でトイレに行けなかったり、文字情報が伝わらずにパンの配給が健常者よりも3~4日遅れるケースもあったという。
 今回の送り先は、視覚障害の研究で連携してきた宮城県立視覚支援学校(仙台市)と岩手県視覚障害者福祉協会(盛岡市)、福島県立盲学校(福島市)の3カ所。現地との連絡はまだ思うようにいかないが、ひとまず第1弾として、伸び縮みしない「直杖タイプ」(ジュラルミン製、長さ88~90センチ)を約150本送る。
 さらに、被災した視覚障害者が希望する長さを確かめたうえで、伸び縮みする「携帯タイプ」も送ることにしている。
by wappagamama | 2011-03-22 22:27
<< 日本中に響け! 熱い選手宣誓!  視聴覚障害者の支援充実 厚労... >>