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箱館日記その5「出会いのはじまりは悲惨だった」


  Oちゃんは全国制覇を終えてからもなお、様々な活動をしていた。
そのひとつに「被害者の会」を企画した。
それは、全国宿泊させていただいた方々の言葉を聞きたいと言うのがその目的だったようだ。
それまではOちゃんの立場では、幾度となく感謝の心を表してきたけど、泊めてくださった方々は本当はどうだったんだろう、もしかしたら、大変ご迷惑をおかけしたのではないかと、そんなみなさんの声を聞きたいと企画したようだ。

 それは面白い! といち早く手を上げたのがわたし。
「被害者の会」だったら、なんてたってわたしは一番被害をこうむった張本人だから。
と、自信を持っていた。(わらい)
 
  いえ 一番の被害者は本当はOちゃんだったことはわたしもよくわかっている。
 Oちゃんとの事前の連絡がスムーズに行かないで、こっちの予定の立てようがなく、直前まで具体的なことがつかめなかったということで、会場設定・人集め・宿泊先などが決められなかった。
何をどうすればいいのかわからないままに時間が過ぎていった。
島さんに聞けば「そんな感じでいいですお願いします、とにかく彼に会えばわかりますよ」とのこと
それにしても雲をつかむような超アバウトな話。
イベントを企画するにはあまりにも情報がなさ過ぎる。
日が経つにつれてイライラしてくる。

  相手は全国出たとこ勝負でどこへでも泊まるといっているけど、「基本的にはホテルには泊まりません」とのこと。
民家に止めてもらって、目が不自由でも少しのサポートさえあれば何でもできるんだと言うことを世間に知ってもらうための活動なのだからと抜かした。
 そりゃぁ立派な心がけだことと思いつつも、わたしの中で何かがぶっちぎれた。


 ならなんで 何日に来るのか・講演活動の会場を設定するにしても日時とタイトルと目的がわからなければ準備の仕様がない。

人を集めるにも目的がわからなかったら集めようがない。
宿泊先のことも具体的にはどうすればいいのかわからない。
向こうの考えていることと、こっちのおもいが食い違う。

「わたしの泊まるとこ決まりましたか」
 「あんた 人に物を頼んでおいてその口の聞き方は何?」ぶっ千切れましたね。
相手にしてみれば、島さんとTさんがちゃんと連絡を取ってくれていると思っていたらしく、なんでここで怒鳴られなきゃいけないの と、あっけにとられたようだった。
はっきりしないその態度にまたまたこっちは怒りが強くなる。

 その電話は会議中に途中でかけていたらしく、話は4・5分くらいでおわると思ったが、なんと延々と30分以上も怒鳴られっぱなしだったと。
しかもその声は電話の外まで聞こえていたと、「ただひたすら 申し訳ございません 」とペコペコ頭を下げながら、どっか廊下に出ようとうろうろしながらの悲惨な状態だったことなど、そのときの悪夢のような時間の経過を再び再現しつつ、Oちゃんとわたしだけが盛り上がったという、箱館の一夜だった。


 Oちゃんも「おれあんなに人に怒られたの初めてだよ」
「わたしだって、本気であんなに怒ったの初めてだよ、自分の息子には絶対できないよね」
しゃべっているうちにだんだん腹が立ってきてとめられなくなっちゃったっけ  あれは今考えても自分でも不思議な感覚だったなー」


(わたし)「 コンだけ言ってしまったらけつまくってドタキャンするかもしれないと言う反面、いや この子は何があっても絶対に来る!」
という不思議な自信が根底にあったことは確かだったよ。


(Oちゃん)「そりゃぁ ドタキャンなんかできないよ ここでドタキャンしてしまったら、おれの箱館で培ったもの(島さんとかTさんとの繋がりを指しているのかも?)全部だめになってしまうよ」
さっすがー  すばらしい  人間の出来が違うよ…。
そんなこんなのその人の背景にあるものまでが広く強い絆で結ばれていることを再確認できたすばらしい空間でした。

あぁー また 話が脱線してしまいました。
えぇーっと そんな「被害者の会」でお互いのそしてみなさんの被害にあった話ができるんだったらと一番に参加を希望したということでしたが、残念なことにそのイベントだけが今回先送りとなりました。
by wappagamama | 2010-12-08 16:14
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