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超ウルトラスーパーウーマン


昨日わたしが、あれくらいのことでくたびれ果ててしまったという内容の記事を書いた。

年は取りたくないもんだと、年のせいにして、さも当然課のように自分を甘やかしていた。
でもでも、上には上があった。
家業の床屋さんの仕事を終えてからでなければ治療に来れないりっちゃん。
特別彼女だけ 時間外の患者さんである。

 彼女は超ウルトラスーパーウーマン。
家業の仕事はもちろん、家族の中心となって要介護のおばあちゃんの介護の面倒も本当におばあちゃんの気持ちを大切にしながらやっている。
そして、おねえちゃんの二人の幼児もほとんど彼女が育てているようなもの。

 そして、ご近所の一人暮らしのお年寄りにもまめにお惣菜を運んだり、床屋さんをしてあげたり、病院に連れて行ってあげたりと家族でもできないことをしている。

 それだけでも普通の人とは思えないのに、さらに、去年結婚したばかりの旦那様の東由利町での新婚生活も、これまた常に身内のことで多忙な生活をしているらしい。
旦那様も我が家の患者さんなので、事情は丸ごと話してくれる。
旦那様でさえうつ病になりかけたりしているほどなのに、それもそれ、りっちゃんの肩にかかってくる。

 良く似た夫婦というか、ものすごく面倒見がよくて、いい加減なことができないという旦那様だけに、親族のことが肩にかかってくるらしい。

 「かぎざぎさん なんとか頼む! おらえの旦那どご助けでけれ!」
と彼女は柿崎妙子治療院のことを「かけ込寺」と称している。


 そしてなんと、西馬音内(にしもない)盆踊りの保存会の世話役もやっているらしく、盆踊り前後から多忙な日々をすごしているらしい。
もちろん宿泊客の世話をしながら、家業の床屋も忙しくなるし、踊りの講習会・期間中には毎日着物の着付け数人分。
踊りが始まればやぐらに上がって笛や大巨の演奏・その合間に輪に加わり踊らなければいけないしということで、体がガタガタダー! かぎざぎさん 助けでけれー!」と夜の七時。彼女は我が家の治療ベッドに倒れこんだ。
さすがに元気な彼女も夕べばかりは、声に力がなかった。

もしかすれば、今頃札幌にいたかもしれないと話すと、「あやーえがったー かぎざぎさんが札幌差行ってればら死んでしまったがも知れにゃー」
頼むがら 札幌どが遠くさいぐどぎは前もってしぇでがらえってけれな」

 こんなことを言ってくれる患者さんがいるから、わたしは仕事が生きがいと言い切れるのである。
こんな風に頼ってくれる患者さんに支えられているからこそ、わたしは仕事が大好きなのである。

 さらに、彼女は「かぎざぎさん このしごどずっとつづげでいでけれよ かぎざぎさんにやめられればみんな困るし、それに何より やめればかきざぎさんぼげるど!」 と脅される始末。ヤレヤレ 的を得てるね…
by wappagamama | 2010-08-22 13:13
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