秋田駅での大失敗


 その日は 落雷で ポイントが故障し、大曲駅で電車がストップしていた。
わたしたちが乗る予定の、秋田発20時47分の電車も30分遅れで出発するとのこと。
とすれば、出発までまだまだ時間があると、ロッテリアに入ったり、トイレに行ったりと、軽食用とお土産用のハンバーガーを仕入れて、のんびりと時間を過ごして
いた。
一回りしてきて、ヤレヤレと待合室の椅子に腰を下ろそうとしたまさにその瞬間。
「湯沢行きが間もなく出発します」とアナウンスが入った。
「なえでが! いぎなりゆうなよ? もっとはやぐいえよ! 30分遅れるってのは嘘かよ?」とブツクサ文句をいいながら行動開始した。


あわてたのは湯沢行き3人組!
忘れ物の確認もする暇もなく、前の人のリュックニつかまりながら改札に入りホームまで障害物競走!


 ホームへ降りる階段、後ろから数人の人が駆け下りて行く。
きっとその人たちもあわてていたのだと思う。
でも目の不自由なものが3人で連なって、駆け下りて行くことになると、その晴眼者たちよりは当然スピードは落ちる。
下り階段の場合、前の人のリュックにつかまっていると、自分の姿勢が前かがみになるので不安定。
コワイコワイと思いながら半分ほど下ったとき、前の人のリュックを話してエルモの誘導に変えようと思った瞬間!左足関節がギグッ・グラッとたあいもなくねじれた。
次の瞬間2・3段足を踏み外し、なおも左側に転げ落ちた。
ぱんぱんに荷物の入ったリュックがクッションになったのか、足関節以外はそんなに痛くない。その間ほんの数秒。
前方を駆けていった同行者ふたりは、何が起きたのか理解が出来ないらしい。
「アーァッ」というわたしの悲鳴で転んだらしい事は判ったのかもしれないが、それでもとにかく急げ急げ早く早くとせかせるばかり。
がわたしは腰が立たない。
足に力が入らない。
なんとしてでも電車に乗らなきゃ?あと数メートルで乗降口。
階段はお知りと手で下りて、ホームは足を引きずって何とか乗車。
とたんに電車は出発。


 ふたりの連は、「大丈夫だが?」とことばをかけてはくれているが、それより何よりギリギリセーフで乗り込めたことに安堵の奇声を挙げていた。
 そのときわたしといえば、電車の椅子に横になり今さっき起きた出来事が恐怖で軽いショックを感じていた。
勿論ふたりの会話にも付いてゆけないでただ横に成って自分を落ち着かせていた。


 そんなわたしの様子に心配したのはエルモ。
オロオロしていたらしく、つれの人に「エルモ座れ 座れ しんぴゃするな」と繰り返し言われていたが、エルモは全くゆうことを聞いていなかった。
エルモを傍に呼んで「大丈夫だよ」と声をかけながら頭を撫でているうちに少し眠ったらしく、少しは気分が落ち着いた。


エルモの方がずっとやさしいよと思っていたけど転んだときの状況が始めて判った二人は、アノ手この手とかいがいしく手当てを施してくれた。 
ロッテリアで買ってきたジュースに入っている氷を袋に入れて足関節を冷やしてくれたり、いつも持ち歩いているというNさんリュックから円皮鍼を取り出してわたしの足に施してくれたり、直後の処置が候をなしたらしく大事に至らなかったのがほんとうにさいわいだった。  次回へ続く
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by wappagamama | 2009-02-18 21:19
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